相談窓口編(その3) 解説
問題1
相談窓口に通報する際は、必ず自分の名前や所属を明かさなければならないため、匿名での通報は受け付けてもらえない。
正解:「匿名での相談が可能なこともある」
実名での通報に限定される場合、通報者が身元を特定されることを恐れて通報せず、重大なコンプライアンス違反に関する情報が放置されるといった事態が予想されます。
これを避けるため、匿名での通報に対応する内部通報制度もあります。ただし、匿名で通報した場合、窓口側が確認したいことがあっても、通報者に連絡できません。
これが問題の解決にあたって制約になることがあるため、実名で通報した方が解決できる可能性は高まります。
なお、万が一通報者が特定されても、通報者の保護制度があるため、通報を理由に解雇その他不利益な取扱いを受けるようなことはありません。
問題2
上司の不正行為を見つけたので、社内の相談窓口に通報したい。しかし窓口の担当者は上司と仲が良く、通報したことを伝えられそうで不安だ。
正解:「通報するべきだ」
相談窓口の担当者には、通報者を守るための秘密保持が徹底されています。また、事業者が、正当な理由がなく、公益通報者を特定することを目的とする行為は、公益通報者保護法で禁止されています。
調査の過程でも通報者が職場内などで特定されることのないよう、十分に配慮されるので、安心して通報してください。
どうしても心配な場合、匿名での通報が可能であれば、それも視野に入れましょう。
問題3
上司や同僚の不正行為を見つけた。しかし、相談窓口へ通報するのは、告げ口のようで気が進まない。
正解:「間違っている」
内部通報制度の目的は、不正を早期に発見し、被害を最小限に食い止めることです。
不正を放置することは、会社に損害を与えるだけでなく、ステークホルダー(株主、従業員、取引先、顧客・消費者など)に被害が及ぶおそれがあります。
ステークホルダーの利益を守るためにも、不正を発見した場合は速やかに相談窓口に通報してください。
問題4
自分は、コンプライアンス違反はしないし、周りで見たり聞いたりしたこともないので、今後も通報することはないと思う。
だから相談窓口の仕組みや連絡先などを知っておく必要はない。
正解:「間違っている」
誰しもコンプライアンス違反を見聞きしたり、巻き込まれたりする可能性があります。そのため決して「相談窓口は自分に無関係」などと思ってはいけません。
普段から相談窓口の基本的な仕組みを理解し、連絡先・連絡方法について確認しておきましょう。
問題5
製品の納期に間に合わないため、チェックの作業手順を飛ばしてしまい、それが常態化している。
不正であることはわかっているし、正しい作業手順に戻したいと思うが、不正を犯した当人が相談窓口に通報できるだろうか。
正解:「できる」
自身が不正を行った(してしまった)場合、原則として、まずは上司に相談してください。
上司も不正に関わっている、信頼ができないなどの理由で、相談できない場合は、相談窓口に通報してください。