くら寿司「ちいかわ」コラボで従業員の不正行為 キャンペーン中止

回転ずしチェーンのくら寿司は、人気キャラクター「ちいかわ」とのコラボキャンペーンを、従業員による景品の不正な取り扱いが判明したことを受け、2026年9月6日の営業開始から中止すると発表した。対象は「ビッくらポン!」のフィギュアや缶バッジ、アクリルマグネット、湯呑み、寿司皿など。当初は8月21日から9月30日まで実施する予定だった。景品がフリマサイトに大量出品され、SNSでも従業員の不正を疑う投稿が相次いだことから、同社は8月31日以降、事実関係を調査していた。くら寿司は利用客や関係者に謝罪し、今回の不正行為に関与した従業員について、社内規定に基づき厳正に対処するとしている。

【このニュースに一言】

今回の不正行為は、関与した従業員個人の問題として片づけてはいけません。近年、人気キャラクターとのコラボ景品や販促品がフリマサイトで高値で売買される例は珍しくなく、企業側も景品が不正に持ち出される可能性をある程度想定できたはずです。同社は、倉庫へ施錠するなどの対策を講じていましたが、不正が起きた事実を踏まえれば、それだけでは十分ではなかったということです。
不正のトライアングルでは、「動機」「機会」「正当化」が重なったときに、不正は起こりやすいとされます。企業が従業員の動機を完全に取り除くことは困難ですが、「機会」を減らし、「少しくらいなら」「誰にも迷惑をかけない」といった正当化を生みにくくすることはできます。大切なのは、施錠して終わりにするのではなく、「ほかに抜け道はないか」「おかしな動きに早く気づけないか」と考え、できるところから不正の起こりにくい状態をつくっていくことです。不正防止は、ルールを設けるだけでなく、起こり得る不正を具体的に想定し、その余地をどこまで小さくできるかが重要です。