2分早く退勤 バスの時間に間に合わせるため

2021年3月、市教育委員会は、定時よりも早く退勤し、別の職員にタイムカードの代理打刻を依頼していたとして、生涯学習部の課長補佐職員を減給10分の1(3か月)の懲戒処分とした。市教委によると、同職員は職場から徒歩3,4分にある最寄りのバス停から午後5時17分に出発するバスに乗るため、正規の退勤時間である午後5時15分よりも2分ほど早く退勤する行為を、1年9カ月間で316回、繰り返していたという。市教委は、実際には勤務していなかった分の給与(約13万7000円)の返還を職員に求めている。また、同様に勤務時間終了数分前の退勤を繰り返していた、依頼を受けて退勤時間の記録を変更した他の職員数名についても、訓告や厳重注意処分としている。

(産経新聞、朝日新聞)

【このニュースに一言】

5時17分のバスを逃すと、後続のバスは30分後となることが、不正打刻の動機とみられます。また、担当業務を終えていれば「たった2分くらい早くても…」と自己の行動を正当化していたのではないでしょうか。そして、同職員の職場には、ルール違反が起こる背景がありました。不正な早退を繰り返す、また打刻を修正して誤魔化すといった行為は、同職場で古くから続いており、協力・黙認していた人もいるほど、当たり前の行為となっていたようです。同職員だけでなく、現状のルールに不合理な点あると考える職員が多くいたのだとすれば、勝手にルールを破るのではなく、ルールの見直しの検討を管理者に申し入れるべきです。もちろんルールの変更は、業務上の必要性が最優先である点を忘れてはなりません。