社会人になると日々さまざまな文書を作成します。プレゼン資料、会議の議事録、日報などなど。 でも、がんばって伝えたいことを書いても、それが「わかりにくい」と相手にはうまく伝わりません。 実は、わかりやすくするのは意外と簡単。ちょっとしたコツを知っていればOKです。 そのコツとは、「切る」「区切る」ということ。短く切ったり区切ったりすることで、読者の脳への負担が減り、パッと理解できるようになります。 文章を書くのが苦手でも問題なし。誰でも簡単にできる「いろいろな切り方、区切り方」を6回に渡ってお届けします。 |
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第5回 |
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まいったなあ、今日は先輩に「お前のメールはゴチャゴチャしていて読みにくい。もっと読みやすくなるように工夫しろ」って言われちゃった。工夫しろと言われても、メールではできることが限られているし。どうすればいいんだろう? |
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メールは、テキスト(文字)だけで伝えることが多いですね。そして、文字色は黒だけ、文字サイズはみな同じ、行間もみな同じ、ということがほとんどですね。レイアウトやデザインで読みやすくしにくいわけです。 でも、少し工夫するだけで読みやすくすることができます。次の例を見てみましょう。 |
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宇宙食品(株) 鈴木様 |
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文章を読むと特に問題ないように思えます。一文は短く、表現も簡潔ですね。 しかし、ゴチャゴチャした感じがありますね。なぜでしょう? |
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これは、ボクがいつも書いているメールとそっくりだ。先輩に「ゴチャゴチャした感じがする」って言われたけど、確かにそうだな。人のメールだとよくわかる。 |
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では、ちょっと手を入れてみましょう。 | |
宇宙食品(株) 鈴木様 |
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どうですか、少しスッキリしたと思いませんか。 このように一文ごとに改行すると、それだけで読みやすくなります。 また、日時・場所という重要事項を独立した文にしたのも、パッと見たわかりやすさにつながっていますね。一文も短くなっています。 さらに、「新商品の食材に関する打ち合わせですが、」の後ろでも改行しています。文が長いと感じたときには、文の途中の区切りがよい箇所で改行するのも効果があります。 |
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う〜ん、確かに前よりスッキリして読みやすくなった気がする。 |
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確かに、まだゴチャゴチャした感じが残っていますね。 では、もう少し手を入れてみましょう。 |
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宇宙食品(株) 鈴木様 いつもお世話になっております。 新商品の食材に関する打ち合わせですが、 8月15日(火) 13時〜15時 弊社A会議室 お試しいただきたい食材のサンプルを何種類か準備いたします。 御社の参加者氏名をお知らせください。 |
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いかがですか。ずいぶん読みやすくなったと思いませんか。 空白の行をいくつか追加しただけです。文は変えていません。 |
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本当だ! ずいぶん読みやすくなった気がする。空白の行を追加すると、こんなに読みやすくなるんだね。 |
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重要なのは、「内容が変わるところ」に空白の行を入れることです。たくさん入れればいい、というわけではないので気をつけましょう。逆に、読みにくくなってしまいます。 |
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なるほど。空白の行をうまく入れると、こんなに効果があるんだね。簡単だから、さっそく試してみよう! |
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まとめ 〜箇条書きのポイント〜 | |
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人間が情報を知覚する際の「情報のまとまり」を認知心理学では「チャンク」と言います。 |