上司から部下へ「好意」を伝えたらセクハラになる?

上司から部下へ「好意」を伝えたらセクハラになる?

実施期間:2026/4/1~4/30
有効回答数:126件

職場における人間関係の中で、「好意の伝え方」は判断が分かれやすいテーマです。
本アンケートでは、「上司が部下に好意を伝えること」について、皆さんの考えをお聞きします。

あなたが上司(独身)の立場で部下(独身)に好意を持った場合、気持ちを伝えることについての考えとして、最も近いものを選んでください。

上司と部下の間で、一定の関係性がある中で好意を伝える場合、その方法についてどの程度問題があると感じますか?

各項目について、「問題なし」~「非常に問題がある」の5段階でお答えください。

口頭(社内で)伝える

メールで伝える

SNS、(DM等)で伝える

人づてに伝える

業務時間外(社外)に呼び出して伝える

プレゼントで(好意を)伝える

アンケート結果から、
今回のアンケートでは、「上司から部下へ好意を伝えること」について、単純に「よい/悪い」と割り切れない一方で、職場における立場の差や相手への影響を重く見る傾向が明確に表れた。
まず、好意を伝えること自体については、「基本的には問題だが、状況や関係性によっては許容される場合もある」が38.9%で最も多く、「伝え方に配慮すれば問題にならない場合もある」も30.2%あった。
つまり、約7割は「絶対に不可」とまでは考えていない。
一方で、「上司と部下という関係上、好意を伝えること自体がセクハラになり得る」も23.8%あり、一定数はかなり慎重に捉えている。「部下の気持ちを理解できていると思えば問題ない」は3.2%にとどまり、上司側の自己判断に頼ることへの警戒感は強いといえる。

伝え方別の結果を見ると、より具体的なリスク感覚が見えてくる。
「問題あり」「非常に問題がある」の合計は、人づてに伝える場合が75.6%、メールが71.5%、SNS・DM等が69.9%、口頭(社内)が64.2%と高く、いずれも過半数を大きく超えた。特に、人づて、メール、SNSのように、相手が断りづらい、記録に残る、周囲を巻き込む、私的な領域に踏み込むと受け取られやすい方法は、強い問題意識を持たれている。
一方で、業務時間外に社外へ呼び出して伝える場合は「問題あり」「非常に問題がある」の合計が44.7%にとどまり、「どちらともいえない」も30.1%あった。プレゼントで伝える場合も問題視する回答は52.0%で、他の方法より判断が分かれた。これは、状況次第では私的な関係性や個別事情を想定する人がいるためと考えられる。ただし、いずれの方法でも「問題なし」は少数派であり、職場の上下関係がある以上、好意の表明には常に慎重さが求められることに変わりはない。

総じて今回の結果からは、職場におけるハラスメント判断は「気持ちの有無」ではなく、「立場の差」「相手の受け止め」「断りやすさ」「伝え方」「周囲への影響」によって大きく左右されることがうかがえる。
上司が「相手も好意的だろう」「自分は配慮している」と考えていても、それだけで問題がないとはいえない。むしろ、権限や評価に影響を与え得る立場にあるからこそ、相手が自由に断れる状況か、業務上の関係に影響を与えないかを慎重に考える必要がある。

企業の啓発としては、「好意を伝えること=即セクハラ」と単純化するよりも、なぜ問題になり得るのか、どのような伝え方が相手に圧力や不安を与えやすいのかを具体的に示すことが重要である。今回の結果は、恋愛感情そのものを否定するのではなく、職場という関係性の中で、相手の安心感と選択の自由を損なわない行動が求められていることを示している。