部下からのパワーハラスメントもある?

パワーハラスメント(パワハラ) は、部下から上司に対してもあります。
職場におけるパワハラの要素の一つに、「優越的な関係を背景とした」言動であることが挙げられます。
「優越的な関係」には、職位の上下関係だけでなく、業務を遂行するにあたって抵抗や拒絶しにくい関係も含まれます。例えば、「部下が上司よりも業務上必要な知識や経験が豊富で、上司は部下の協力を得ないと業務を円滑に遂行できない」「複数の部下らの集団による行為で、上司が抵抗・拒絶するのが困難である」などです。この関係を背景とした、部下から上司に対する「いじめ、嫌がらせ」「困らせる言動」は、パワハラになり得ます。
部下からのパワハラの例として、「周囲に人がいるのに、わざと上司には答えられないような質問をして恥をかかせる」「部下が共謀して上司を無視したり、指示に従わなかったりする」などがあります。
「上司が部下に厳しくするのはパワハラだが、部下から上司に対しては何をしてもOK」などの、パワハラについての誤った認識や思い込みはいまだに多く見受けられます。ハラスメントについては、一人ひとりが正しい知識を持ち、毅然と対応すること。その姿勢が、誰もが安心して働ける職場づくりにつながります。