「ばか」「ブタ」、福岡市の認可保育園で、園児に暴言や体罰

福岡市の保育園で保育士による園児への暴言や体罰があったとして、2019年2月15日、福岡市は園を運営する社会福祉法人に児童福祉法などに基づいた改善勧告を出した。市による特別指導監査によると、同園では、「ばか」「ブタ」などの暴言や押し入れに閉じ込めるなどの不適切な保育があったことが判明。同園には2017年にも聞き取り調査が行われていたが、その際には不適切な保育の事実確認ができなかった。その後の報道で、同園の元保育士が「何も話さないよう口止めされていた」と証言。2019年1月から特別指導監査が実施されていた。

(毎日新聞、共同通信、日本経済新聞)

【このニュースに一言】

共働き家庭の増加などで、保育園に通う子どもの数は増えています。一方、都市部などの保育園では人手不足が慢性化しており、保育士の負荷が高まっています。今回、保育園の関係者からは「人手不足で現場に余裕がなかった」、「不適切な行為を園全体で許容する雰囲気があった」という話が出ていますが、子どもが心身ともに安全に過ごす保育園で、暴言や体罰はあってはならないことです。
今回の件で、外部から見れば明らかに不適切だとわかることも、組織の中ではわからなくなるという怖さを感じます。
現場を見聞きした人が、最初は「おかしい」と感じても、「ほかに手段がない」、「業務を進めるためだから、仕方ない」などという組織の論理から、正当化する気持ちが生まれるのかもしれません。
業務の内容に不安を感じたら、信頼できる上司や同僚に相談をしてみましょう。あなたの相談がきっかけとなって、不適切な業務のやり方が正されるかもしれません。