不正行為5538件で処分900人超 どうした!大手金融機関

大手金融機関では昨年、危機対応業務として行われた制度融資に関して多くの不正が見つかり問題となっていた。同金庫は2018年3月、さらに577件の不正が新たに見つかったと発表した。過去に発表された4961件に加え、計5538件となる。
今回の発表では、制度融資に関する不正のほか、融資業務以外(統計調査)でも不正があったことが判明。書類の改ざん、統計の捏造などが577件見つかったという。
不正による処分者の総数は、およそ900人を超えると予測されている。

【このニュースに一言】

調査が進み、同金庫では組織的に不正が蔓延していたことが次第にわかってきました。厳しいノルマ、さらにノルマに未達の職員へのパワハラ、そして制度融資の趣旨を逸脱した案件であっても黙認する経営陣の姿勢もありました。
同金庫の職員数は約4000人で、そのうち900人以上が不正に関与する異常事態が起きたのは、金融庁が指摘する通り、「経営陣の姿勢が、職員の不正行為に対する心理的なハードルを引き下げ、コンプライアンス意識の低下に影響した」からに他なりません。
企業・団体の経営に携わる方は、この事件を他山の石として、自己の判断や行動が従業員に強く影響することを認識して欲しいと思います。