パワハラって、どうやって判断したらいいの?

パワハラは、法的には「労働施策総合推進法(パワハラ防止法)」第30条の2で、次の3つの要素すべてを満たすものと定義づけられています。
職場のパワハラとは、職場において行われる、
①優越的な関係を背景とした言動
②業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの
③労働者の就業環境が害されるもの
少し堅くて、イメージしづらいかもしれません。

①は、上司または現場経験の豊富な同僚、部下など、職場において地位や知識、経験などが上であることを利用して行われる言動を意味します。
②は、仕事をする上で必要ではない、もしくは客観的にみて常識的な限度を超えた言動を指します。たとえば、感情的に怒鳴りつける、膨大な業務量を1人に押し付けるなどです。
③は、①、②の行為を受けた人が、精神的に参って仕事が手につかなくなる、就労意欲が低下するなど、働きづらさを感じているような状況のことをいいます。

パワハラにあたるかどうかは、これらの3つの要素を踏まえて考えます。
パワハラを受けたと感じたときには、まず、実際に起きた出来事と自分の感情を分けて書き出してみましょう。その後、指示・指導の目的や意図を推測し、並べて書き出します。そのうえで、書き出した内容が3つの要素すべてに当てはまるかどうかを確認しましょう。
その結果、パワハラにあたると考えられる場合は、信頼できる同僚や上司に相談してみましょう。会社の相談窓口に話を聞いてもらうこともできます。また、社内で相談しにくい場合には、労働基準監督署の「総合労働相談コーナー」などでも相談できます。