ダンピングってなに?
ダンピングとは英語で「投げ捨て」「投げ売り」という意味です。アンチダンピング関税措置(不当廉売関税制度)のダンピングとは、輸出国A国の国内販売価格等よりもB国への輸出価格が低いことです。輸入国B国内で同種のものを生産している業界を守るため、WTO(世界貿易機関)協定および関税定率法に基づき、ダンピングされたものには割増で課税されます。
ほか、独占禁止法によって禁止されている不当廉売と同義で使われることがあります。仕入価格に加工費や販売経費等を加えたものを総販売原価といいますが、不当廉売とは、正当な理由がないのに総販売原価を大幅に下回る低価格で商品やサービスを継続的に販売し、市場の公正な競争を妨げる行為のことです。競合他社を市場から排除し、市場を独占する目的により行われるため、消費者は最終的に不利益を被ります。違反すれば、課徴金や罰金などの罰則が科せられる可能性があります。