捜査で知った個人情報漏洩 宮崎南警察署

2023年11月、宮崎県警察本部は、宮崎南警察署に所属する20代の巡査部長を名誉毀損や地方公務員法違反などの疑いで書類送検し、同時に戒告の処分を下した。巡査部長は、捜査関係者の男性の住宅契約に関する内容などの個人情報を知人10人に漏らしたという。男性の関係者からの相談で発覚し、調査を行ったところ巡査部長は情報漏えいを認めた。 巡査部長は、「知人によく思われたかった。個人情報への認識が甘かった」と話している。

【このニュースに一言】

業務に関連する情報は、家族や知人であっても職場外の人に話してはいけません。同巡査部長は、公務員として守秘義務を負う立場、さらには捜査に関わる重要な情報に関わる警察官としての立場であり、情報は慎重に取り扱わなければならないことを知っていたはずです。
たった一人の一度だけの行動であっても、事件が明るみに出ることによって、組織全体、さらには同じ立場の人たちへの信用を損なうおそれがあります。そして一度失った信頼を取り戻すのは難しいものです。
本件で同巡査部長は、「知人によく思われたかった」という私的な理由で情報を漏えいしています。仕事で知る情報のなかには、つい知人に話したくなるようなことはあるかもしれません。しかし、その私的な欲望が組織全体へ及ぼす影響を決して忘れないでください。
また組織は、同巡査部長のように気の緩み等が起きることを前提に、コンプライアンス教育を継続的、定期的に行なう必要があります。