7年間・9施設・47メニューで表示と異なる食材を使用!

大手ホテルが運営するホテルやレストランで提供していた料理が、メニュー表示と異なる食材で作られていたことが、2013年10月同社の社内調査で発覚した。2006年3月から2013年9月までの間に提供されたメニューの食材で「霧島ポーク」は別産地の豚肉、「有機野菜」には有機野菜以外も含み、「レッドキャビア」はトビウオの卵、「鮮魚」は冷凍品、「てごねハンバーグ」は既製品、「信州そば」は中国産のそば粉等、計47のメニューで表示と異なった食材を使っていたと発表している。

原因について同社では、従業員の表記についての認識の不足と情報伝達、連携が欠けていたことを上げている。

 

【このニュースに一言】

同社を傘下に持つ大手鉄道関連サービス会社の「グループ経営理念」には、「すべてはお客様のために。これが私たちの原点です。」、「誠実であり続けることから、私たちへの信頼が生まれます。」ということが価値観として掲げられています。しかし今回の事件が複数のホテルとレストランで起きていたことを考えると、その価値観が従業員に共有されているとは残念ながらとても思えません。

同社は、従業員の認識不足等を原因として挙げていますが、その状態を放置していた組織上層部のコンプライアンスに対する姿勢にこそ根本原因があると思います。どのようなコンプライアンス教育や意識向上のための施策を行っていたかはわかりませんが、組織上層部が「従業員の意識はどうなのか」、「隠れた違反はないだろうか」などに本当に気をつけていれば起きない事件だったはすです。