「仕事や勉強のため」に約200万件のファイルを持ち出す 神奈川県某市職員

2015年10月2日、市役所の上下水道部の営業課に所属する男性主任が、市民の個人情報が入った行政文書などのデータを持ち出し、自宅で保管していたと同市が発表した。男性主任は、入職直後からUSBメモリーを使い無断で持ち出していたが、外部に流出した形跡はなく、「仕事や勉強のためだった」と話している。

同市よると、データには、市税の滞納状況や臨時職員の経歴書が含まれていたという。また男性主任の所属部署が保管している文書やそのコピーなど約1500枚も自宅で見つかっている。同市の内部監査で作成時刻が勤務時間外になっている文書が見つかり、男性主任から事情の聴き取りをして発覚した。同市長は「このような事態を招き、皆さまの信頼を裏切る結果になりましたことは、痛恨の極みであります。個人情報の重要性について職員の意識向上を図るとともに、システムのセキュリティー対策など再発防止に努めます」とコメントしている

 

【このニュースに一言】

この主任は2009年7月に中途採用されたそうです。「早く仕事を覚えなければ」というプレッシャーがあり、自宅で仕事をするためデータを持ち帰るようになったのかもしれません。しかしそれは、USBメモリの紛失やパソコンのウィルス感染など、データを漏えいの危険にさらす行為になります。不正の気持ちはなく、仕事への熱心さが招いたことであったも許されません。場合によっては民事・刑事による責任追及の可能性もあることを知りましょう。