従業員の危険な運転で謝罪 運送会社

2023年4月、埼玉県の運送会社は、従業員が危険な運転を行ったとして、同社HPで謝罪文を発表した。SNSで、トラックの危険な運転により被害を受けたとして、ドライブレコーダーの映像が拡散。映像には、クラクションを鳴らして自動車の前に割り込む、トラックを降りて運転手が詰め寄るといった様子が映っており、それを見た人から同社のトラックではないかと推測するような声もあった。同社は危険な運転を行ったのが同社の従業員であることを認めて謝罪し、厳正に処分するとしている。

【このニュースに一言】

過去5年間でドライバーの業務量が増えたとする調査(UDトラックス社調査*1)があります。多忙な業務でストレスが溜まり、周囲の車の運転にイライラして、車間距離を極端に詰める、クラクションで威嚇するといった危険な運転を行ってしまうドライバーも増えているのかもしれません。しかし、これらの運転は、道路交通法違反(妨害運転)にも当たり、事故を起こすおそれがある大変危険な行為で許されないものです。
近年、このような運転の被害対策として、ドライブレコーダーを搭載する車も多く、被害を受けている車だけでなく、周囲の車の撮影した映像などが証拠として残ります。その映像は、今回のようにネット上に拡散されるケースも多くあり、車両、ドライバーは容易に特定されます。ドライバーは勤務先の処分、法令違反による罰則だけでなく、社会的な制裁も受けることになります。危険な運転の代償は、勤務先とドライバー本人に一時的ではなく、長期間にわたって大きくのしかかるはずです。
トラックのドライバーの方で、歩行者や周囲の車に優しい運転をする方もたくさんいます。運転のプロフェッショナルとして、危険な運転ではなく、模範となる運転をぜひお願いします。

*1:https://www.udtrucks.com/japan/news-and-stories/news/driversurvey