不正打刻はスッパリお断り!

「会社選びにおいて仕事の内容はとても大事だ。また、仕事を長く続けていくためには、人間関係ほど重要なものはない」これが新卒で入社した会社で、人間関係に悩んだアナタが至った境地です。よって二社目となる現在の会社に転職を決めるときは、最も人間関係を重視しました。

しかし、厄介なことに人と人との関わりは、なかに入ってみないと実態はわかりません。ただ、ありがたいことに現在の会社の人間関係は良好そのもので、気の合う同僚も出来ました。一社目の失敗を経て、アナタも随分と成長しました。トラブルが起きない、程よい距離感で仕事をすることも覚えました。職場の空気をほぐすため、お菓子を差し入れることもあります。

日々、人間関係に気を使い、柔和に仕事をこなしていたアナタですが、なかにはその姿勢を勘違いする後輩もいます。自分で解決できる仕事上の問題、パソコンの不具合、上司のグチ、となにかあればアナタを頼ってきます。いや“頼っている”ではなく“頼んでいる”、というのが正確でしょう。最初は「頼り、頼られる。先輩と後輩らしい良い人間関係だ」と、アナタは感じていましたが、次第に後輩のためにも、やりすぎはよくないと感じるようになります。

ある朝、通勤中の車内で後輩から「15分遅刻しそうです。僕の代わりに出勤の打刻をしておいてくれませんか」とメッセージが届きました。これまで、様々なお願いを「しょうがないなあ」で済ませていたアナタですが、文面を読んだ瞬間、「いやこれはダメだろ!」と思わず声が出ます。これではアットホームな職場ではなく、不正に寛容なぬるい職場。そして、後輩に「不正打刻はダメ。このようなことは頼まないでください」とスッパリと断るメッセージを送りました。

勤退の不正打刻は遅刻や早退、残業時間をごまかすことで、会社から賃金をだまし取る行為に他なりません。不正打刻に限らず、こうした不正行為に手を貸すことは絶対にやめましょう。先輩や上司という立場ならば尚更、不正行為をやめさせるとともに、後輩や部下にあらためて法令・ルールの重要性を教えてあげてください。

教 訓

ダメなことはしっかり指摘。これができることが、良い人間関係の証です。