『オオカミ少年(通称)』

あらすじ(※諸説有り)
 とある村の羊飼いの少年は、「オオカミが出たぞ!」と嘘を吐いては、度々村人たちを驚かせて楽しんでいました。ある日、少年が羊の世話をしていると、目の前に本当にオオカミが現れました。少年は慌てて村人たちに「オオカミが出たぞ!」と助けを求めましたが、村人たちは「どうせ嘘だろう」と相手にせず、家から出てきませんでした。

 この物語の教訓は、「一度失った信用を取り戻すのは難しい」ということです。少年が嘘を繰り返すことと、同じ企業で不正が何度も見つかることは似ています。村人(顧客)は、一度なら「次はないぞ」と少年(企業)の行いを大目に見てくれるかもしれませんが、嘘(不正)が繰り返されれば、信用を失います。

 少年が嘘を吐き続け、村人から見捨てられてしまうというこの物語の結末は、残念ながら変えることはできません。しかし企業は、オオカミ少年を反面教師として、同じ末路を辿らないようにすることができます。

 一度不正が発生してしまったら、原因究明をして再発防止に努めるだけでなく、他に隠れている不正がないかを徹底的に洗い出すことが重要です。「二度と顧客を裏切らない」という企業の誠実な姿勢が伝われば、きっと信用を取り戻すことができるはずです。