アナタの遅刻癖で困るのはクライアント……

幼少時代からの癖をなおすことは難しいです。アナタの癖はなんでもギリギリにならないと出来ないことです。登校も宿題も友達との待ち合わせも常にギリギリなアナタ。これまでそれでなんとかやってきましたが、なかにはギリギリセーフではなくギリギリアウトなことも多々。それでも「ゴメンゴメン」と謝罪すれば、気の知れた友人たちは「仕方ないなあ」と許してくれるため、また気が緩み、遅刻を繰り返してしまいます。ただ、そんな遅刻癖が許されるのは学生時代が限界でしょう。社会人になっても同じようならば、信用問題に直結です。しかし、悪癖ほど完治が難しく、厄介です。

アナタは取引先に訪問する際も高確率で遅刻してきました。それも5、10分の遅刻だから始末に困ります。取引先に訪問する数時間前、自分のデスクでスマホの「乗換案内」アプリを立ち上げます。何時に会社を出ればギリギリで到着できるかを計算するためです。その時のアナタは「1分でも時間をムダにしたくない……」といった、もっともらしい理由を考えますが、それこそがムダのもとです。「ギリギリまで仕事をしてから訪問しよう」と青写真を描きますが、結局そわそわして、仕事に集中できないムダな時間を過ごします。

そして時は過ぎ、待ち合わせ時間ちょうどに到着するタイミングで会社を出ます。日本の交通機関は優秀です、遅延をすることはそんなにありません。しかし、その日はアナタにとって巡り合わせが悪い日だったようです。駅の出口が工事中で、迂回することになり、5分の時間ロス。ギリギリの出発が仇となり、今日もいつも通りの遅刻です。

しかしながら、今日はなんと取引先のお偉いさんも同席する日でした。いつものように「遅れてすいません!」といった簡単な謝罪では許してもらえません。アナタは日頃から、先方の担当者に「よく遅刻してくる人」と噂されていたこともあり、お偉いさんはお冠。これまで小さな遅刻に目をつぶってもらい、甘えてきたことが大きな問題を引き起こしました。先方のお偉いさんの心証を害したことは、今後の取引に大きな影を落とすことでしょう。
1度の遅刻ならば許してくれます。ただ、毎回となれば、企業間の関係性を悪くする元凶にもなり得ます。遅刻癖があると自覚している人は、「5分前行動」を意識・徹底しましょう。

教 訓

遅刻でビジネスチャンスを逃すのはもったいない。対面でもオンラインでも待たされる人の身になって考えよう。