アナタが愛する「タバコミュニケーション」についての残念な報告

いつからか、アナタは「昔は良かったぁ……」とつぶやくことが癖になっていました。目を閉じれば、楽しかった時代がまぶたの裏に映ります。徹夜で働いた日々、濃い先輩後輩の関係、活発だった飲みニケーション、なかでもアナタが忘れられないのがタバコです。喫煙所でタバコをふかしながら「過去」を思い出せば、目も潤みます。「涙?」違います、煙で目が染みただけです。

「喫煙ができない場所なんてなかったのに……」
会社の最寄り駅に降りた瞬間、タバコに火を付けていたのも遠い過去の話になってしまいました。会社までの道すがら、青空の下で一服するのがアナタのルーティンでした。今では路上でタバコを吸うことはできません。マナー違反で糾弾されたり、場所によっては路上喫煙防止違反となったりします。

業務時間中、タバコを吸うのも難しくなりました。非喫煙者が多くなった現在、中座してタバコを吸いに行くには、たくさんの冷たい視線に耐える強い意思が必要です。そして、喫煙所で他の部署の人間と知り合ったり、情報を交換したりする“タバコミュニケーション”も随分と前に死語になりました。
しかし、考えてみれば“タバコミュニケーション”なんて、そもそも喫煙者の方便だったのかもしれません。タバコはあくまでも嗜好品、個人の楽しみです。業務とは全く関係ないことです。ただそれでは、わざわざタバコを吸いに喫煙所に足を運ぶ理由がない、ゆえに喫煙者はタバコを共に吸うことで有益なコミュニケーションが生まれると主張してきたのでしょう。非喫煙者からすれば、喫煙所での長時間のおしゃべりは単なるサボりでしかないわけですし……。

今後、喫煙者にとってさらに肩身が狭い世の中になっていくことでしょう。すでに喫煙所が消えた職場も沢山あります。そんな時代で、愛煙家が生き延びる方法は、嫌煙家と共存するためのコンプライアンスに反しない吸い方を徹底することです。

教 訓

歩きタバコやポイ捨て…喫煙マナーを守れない人に、タバコを吸う資格はありません!